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医療の現場から

【増えてきた歯周病犬】

近年、家の中で愛犬を飼う方が多くなってきましたが、外で飼っていた時代から比べると、犬自体かなり小型になり、小奇麗になりました。そして、ワンちゃんの食生活も進化し、犬種、年齢、体質に合わせていろいろあり、フード選びに苦労するほどです。ワンちゃんの平均寿命も大幅に伸び、病気も人間並みに成人病が増え、そして、歯周病も増えています。当初は、玄関や居間など洋室で暮らしてきたのですが、次第に和室までその範囲がひろがり、さらにはベッドをともにするという生活も見られるようになってきました。このようにペットと飼い主との接点が近づくにつれて、ペットのいろんな病気、例えば皮膚病や、破行の原因である関節の病気、歯周病などに関心が高まりつつあります。

◆犬も歯垢から歯石になります
人間同様、犬も歯垢が付着しますが、ドライフードのほうがウエットタイプより歯垢がつきにくいようです。歯垢は徐々に増加し、歯石になります。そして歯肉炎や歯周病になってしまった例が多くみられます。人間の場合はご自分の意思で、毎日歯を磨きますが、動物の場合、飼い主が歯磨きをしてあげなければならず、まだまだ歯磨きをしているワンちゃんは稀です。 歯石がひどい場合は全身麻酔をして除去するケースが増えてきました。

歯周病を患うと思わぬ病気がでてきます。以前、ある飼い主の方の犬が、眼の下が膿んだということで、診察にきました。口の中をみてみるとひどい歯周病。この歯周病が進行して、眼の下まででてきて皮膚から膿が出ていました。これまで、たくさんの心臓弁膜症の症例を見てきましたが、歯肉炎や歯周病が影響していると思われる事例が数多くあります。血液中に、歯周病菌が入りこみ、やがては心臓の左心房と左心室の間にある弁に障害をきたす、というものです。

歯周病を予防するためには、歯垢を取るフード(ヒルズ社のt/d商品など)やガムを与えることもいいですが、歯磨きをこまめに行うということです。歯磨きをする場合、たいていの場合、いやがります。口の中に異物を押し込まれるので、当然ですよね。特に、小さいころに、無理やり磨こうとすると、その後は嫌がって決して歯磨きをさせてはくれません。

歯磨きのコツは、最初から完璧にやろう、と思わないことです。効果的なのは、ペットと遊びながらやってあげるということ。最初は磨かなくてもかまいません。歯ブラシと一緒に遊ぶというつもりでやれば、いいのです。わたしの場合、ワンちゃんを胡坐(あぐら)の上であお向けにして、指をガーゼにくるみ、歯や歯茎などを、遊び感覚で掃除してあげています。

チワワ、マルチーズ、トイプードルのような小型犬は、その小型化の過程から、噛みあわせや歯並びの悪い犬もよく見受けられます。また、乳歯遺残(乳歯が残ったまま永久歯が生える)が増えています。

深町 輝康 先生
現在、千葉県内に「スマイルどうぶつ病院」を3院(みもみ、津田沼、美浜)開業し、動物を病気にさせない予防医療に力点を置きながら、地域の飼い主にペットライフのサポートも含めて健康面で貢献されています。
スマイルどうぶつ病院ホームページ

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